2022.10.08
節電
太陽光発電の工事費用と工事までの流れについて【解説】くらしのドクター
太陽光発電を自宅に設置するとなると、工事費用や日数など知っていると工事に対しての不安を解消することができるのではないでしょうか。
近年、太陽光発電の初期費用が値下がりしたと言っても、通常の感覚で言えば、まだまだ高額と言える金額。
しかし、電気代の値上がりが深刻化している以上、「自家消費」を決断する家庭も多くあるはず。
この記事では、太陽光発電の工事に関することを解説していきます。
この記事を読んで、少しでも太陽光発電を検討するのにご参考になる部分があれば嬉しいです。
太陽光発電の工事費用は_目安を把握しておこう
まずは太陽光発電の工事の目安となる相場感を解説していきます。
太陽光発電システムの設置費用の相場は、太陽光パネルなどのシステム費用と施工費用を合わせて、2021年には1kWあたり27万5000円でしたが、2022年どは25万9000円まで下がってきています。
一般的な日本の戸建て住宅の場合、平均 4.4 〜 4.5kW(パネル約15〜16枚)の太陽光パネルが設置できるため、設置費用の総額は113万6000円(4.4kW設置した場合)となります。
この金額の内、太陽光発電の工事費用が占める割合は約20%です。
そのため、4.5kW(太陽光パネル16枚)の設置総額が約113万6000円だった場合には、工事費用は約22万7000円となります。
太陽光発電の工事費用の内訳
太陽光発電工事のほとんどが人件費といわれていますが、費用の内訳は大きく分けて2つになります。
・屋根工事
屋根に架台を設置し、太陽光パネルを屋根に設置する工事のこと
・電気工事、配線工事
発電した電気を交流に変換するパワーコンディショナーの設置や接続箱の設置、さらにそれらを配線で繋ぐ工事のこと
これら2つの工事に加えて、交通費や現地調査費用、電力会社への申請費用などがかかります。
また既築住宅に太陽光パネルを設置する場合、足場費用が発生します。
施工費用とは別に、安全に施工を行うために足場を設置する際に10万円〜15万円ほど費用が発生します。
そのため、4.5kWの工事費用 約24万7500円に、足場代金15万円が足された金額が工事費用になります。
新築住宅の場合には家を建設する際に利用する足場を共同利用して、工事を行うことができるため足場代分の金額がお安くなります。
太陽光発電設備の工事の流れ
- シミュレーションまずは、ご自宅の屋根にどれくらいのパネルを設置できるのか、太陽の光が当たらない環境にないかなど、設置してから十分な経済メリットが期待できる発電量なのか確認してみましょう。
- 現地調査シミュレーションで期待できる発電量が見込めるとなった場合、太陽光発電の工事会社に現地調査を依頼してみましょう!
無料で調査してくれる電気工事会社もあるため、予め確認してから、現地調査で自宅の適性を確認してもらいましょう。 - ご契約現地調査後、太陽光発電に向いた環境にあり、問題なく工事できるとなった場合、太陽光パネルの販売会社や工事業者と、
売電契約や請負契約を結ぶことができます。この際、設置完了後の施工保証(長いもので20年以上)や工事瑕疵保証が付帯しているか、しっかり確認する必要があります。工事瑕疵保証が付帯しているか、しっかり確認する必要があります。
- FIT申請ご契約が締結したら、太陽光発電の工事を行う前に行う手続きがあります。それが、電力会社(送配電事業者)に対して行う接続申請と、経済産業省に行う事業認定申請です。
これらの2つの申請を合わせて「FIT制度」と呼びます。
接続申請は送配電事業者が所有している送電線(電線)に、自宅の太陽光発電システムを接続する許可をもらうためのものです。余った電気を売電する際には、電線に電気を流すので事前に許可を取る必要があります。
そして次に行うのが事業認定申請です。一般的に住宅太陽光発電システム(容量10kW未満)の場合には、発電して余った電気は国の固定買取制度(FIT制度)を活用して10年間固定の価格で買い取ってもらいます。
(2022年の買取価格は、1kWhあたり17円です。)そのため、どの地点にどのくらいの発電容量のある太陽光発電システムを設置するかを事前に申請しなくてはなりません。
FIT申請は2つの申請を合わせて約2~3ヶ月かかります。
- 太陽光発電工事申請が完了したら、いよいよ太陽光発電の工事です。設置工事自体は足場の組み立て、太陽光パネルを屋根に設置する屋根工事、配線を繋ぐ電気工事、足場の解体等を合わせて、約1日〜3日で完了します。
工事を行うまでの期間が非常に長いのが太陽光発電工事の特徴です。
工事が完了したら、工事業者立会いの元、必ず試運転を行ってください。
設置した太陽光パネルが正常に稼働しているか、しっかり発電ができているかを確認することがポイントです。