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目次

V2Hとは?機能と特徴

V2Hとはビークルトゥホーム(Vehicle to Home)の略称で、EV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッド車)に搭載されているバッテリーから電力を取り出したり住宅経由で充電したりできるのが特徴です。また、自家消費する際は、自宅の分電盤から照明やコンセントから活用できます。まずは、V2Hの仕組みや特徴についてわかりやすく解説していきます。

家庭からEVへ充電

V2Hには、自宅に流れている交流電力を直流変換した上で、電気自動車へ充電する機能があります。EVで走行するためには商業施設や道の駅、高速道路のパーキングエリアなどにある充電ステーション、または家庭の電力から定期的に充電する必要があります。また、自宅で充電する場合は、家庭用の電気(交流)をEV(電気自動車)用の電気(直流)へ変換する必要があります。しかし、家庭内で使用されている交流電力は、交流電力に対応している機器でのみ活用できます。そのため、交流・直流変換機器がなければ直流用のバッテリーへ供給できません。EVの内部には、交流電力を直流電力へ変換させる機能が搭載されているものの、その分充電時間の長時間化・電力の損失といったデメリットもあります。V2Hで充電すれば、同設備で交流・直流電力への変換を行った上でEVへ充電できます。また、充電時間の短縮や効率的な充電を実現することが可能です。さらに、電力会社から流れている電力だけでなく、太陽光発電の電力を電気自動車へ供給することが可能です。

EVのバッテリーから電力を取り出して家庭内に給電

V2Hは、EVへの充電機能だけでなく、電気自動車に貯められた電気を自宅へ流す給電機能も搭載されています。EVのバッテリーに貯められた直流電力は、そのままの状態で家庭内のコンセントや住宅設備へ供給できません。V2Hにはで直流電力を交流電力へ変換し、家庭内に電力供給する機能があるので、家庭用蓄電池のように自家消費できるようになります。

 V2Hの歴史と基礎知識

これまで電気自動車の充電方法は、自宅に設置された100V/200Vの充電コンセントから給電するという方法が一般的でした。その後、技術開発が進んでいきスピーディに充電可能な急速充電スタンド(充電ステーション・充電スポット・チャージングステーション)も普及していきます。2023年時点では、電気自動車に蓄えてある電力を家庭で活用可能なV2Hが登場し、充電機能だけでなく直流・交流変換および給電機能により、効率よく電力を自家消費できるようになりました。

充電時間の短縮が可能

充電時間の長さは、充電器の電力を変換する能力によって異なります。ただし、普通充電器と比較すると、V2Hの方が、充電時間の速い設備となっています。 具体的には200Vの普通充電器と比較すると、最大約2倍の充電スピードで給電を行ってくれます。※車種によって異なります。この充電時間の改善は、V2Hならではの特徴であり強みでもあります。特に通勤や急な用事でEVを使用する際は、運転しない時間帯に充電を完了させておきたいところです。スピーディに充電できる設備が欲しい方にもV2Hは、おすすめの設備といえます。

家庭用蓄電池と比べて費用対効果が高い

電気自動車+V2Hを蓄電池として考える場合、1台で二役をこなせる電気自動車は、コストパフォーマンスに優れた商品といえます。太陽光発電と連携できるタイプの家庭用蓄電池の価格は100~250万円程度です。一方で、V2H対応の電気自動車の価格は190~270万円位、V2Hは50~100万円程度ですので、家庭用蓄電池とガソリン車をそれぞれ購入するより初期費用を抑えられる可能性があります。また、ガソリン車では家庭内の電気をカバーできないため、電気料金に関する経済的メリットを得られません。他にも電気料金プランの中で時間帯別プランに加入している方は、電気自動車の充電時に電力量料金の安い深夜電力を利用することで充電コストを削減できます。また、ガソリン価格の高騰している2023年時点では、ガソリン車よりも維持管理費を抑えることが可能です。さらに、太陽光発電を導入している場合なら、自家消費しきれず余った電気を電気自動車の充電に利用することで、電気自動車への充電費用を0円に抑えられます。このようにV2Hと電気自動車は、家庭用蓄電池のように活用できますし、ガソリン車よりコストを抑えられる家計に優しい設備といえます。

V2Hと蓄電池やその他充電設備の違い

V2Hは、住宅経由で電気自動車へ充電するだけでなく、電気自動車から電気を取り出せるのが強みです。続いては、V2Hと家庭用蓄電池、普通充電スタンドや急速充電スタンドとの違いについて確認していきましょう。

家庭用蓄電池との違いは?

V2Hと家庭用蓄電池の大きな違いは、設備本体に充放電機能が備わっているかどうかという点です。家庭用蓄電池には、電力会社から供給された電気や太陽光発電から発電された電気を充電したり放電したりできます。一方、V2Hに蓄電機能は搭載されていないため、設備本体に電気が貯まりません。簡単に言うと、V2Hは 電気自動車を家庭用蓄電池としても利用できるようにするためのサポートシステム です。厳密には、直流・交流変換機能+外部電源の電気を電気自動車や家庭に送る機能を持っています。家庭内で自家消費を行いしたい時は、電気自動車から取り出した直流電力をV2Hで交流電力に変換し、家庭内の分電盤へと給電していきます。このようにV2Hは電気自動車から家の中に電気を送るための装置であり、電池を貯めることのできる蓄電装置ではない点に気を付けましょう。

それでは、家庭用蓄電池と、V2Hによって家庭用蓄電池としても使えるようになった電気自動車との違いは何でしょうか?
下記の比較表を参照してください。

 

住宅用蓄電池

V2H+電気自動車

容量

4kWh ~ 16kWh

40kWh ~ 116kWh

コストパフォーマンス

補助金額

最大60万円

※2022年度実績

最大115万円

※2022年度実績

停電時の切替え機能

※機種による。傾向として

電気自動車への充電時間

標準

2倍

車を利用した買い物や通勤が必要な場合は、電気自動車とV2Hを組み合わせるメリットもあります。また、停電対策としても電気自動車とV2Hは、家庭用蓄電池と同じく役立ちます。

一般家庭は普通充電スタンド

現在日本で一番多く存在しているのが普通充電スタンドです。200Vと100V対応型の2種類にわかれているのが特徴です。30分~1時間程度の充電では、わずか10km程度の走行分しかまかなうことができません。ただし、休日や夜間などに数時間以上充電できる時間を確保できることが多いので、大きな問題ではありません。また、日常の買い物を行っている時や病院などといった待ち時間の多い場面で充電すれば、少しずつ充電量を増やすことが可能です。特に自家消費などを検討していない場合は、基本的にこちらの普通充電スタンドを検討する場面が多いでしょう。ただし、電気自動車に貯められた電気を家庭内で消費したり、停電時に蓄電池代わりとして役立てたりしたい時は、V2Hの方がおすすめです。

急速充電スタンド

高速道路などに設置されているのは、全て急速充電スタンドというタイプです。3相200V電源なので、普通充電スタンドよりハイパワーという特長を持っています。一般的には、出力50KWの急速充電スタンドが販売されています。特筆すべきポイントといえば、充電スピードです。たとえば、わずか5分程度の短い充電でも40km程度走行することが可能で、ガソリン車に匹敵する待機時間といえます。そのため、至急充電しなければいけない場合やスピーディに充電したい場合に役立ちます急速充電スタンドは、充電設備の本体価格だけで100万円以上かかります。また、工事費が高いため、個人向けではありません。さらに大型の商業施設などでも数台しか設置されていないため、外出先で利用するのが難しいというデメリットもあります。充電時間を短縮させるには、V2Hの導入を検討するの大切です。

 V2Hを導入するメリット5選

V2Hの機能や他の充電設備との違いを把握したあとは、主な導入メリットについて確認していきましょう。

自宅の充電コンセントより短時間で充電できる

V2Hを活用して電気自動車の充電を行った場合、200Vコンセントによる充電時間と比較して約2分の1になります。電気自動車でドライブや通勤しようと思った際に、十分な充電ができていなかったら…というリスクを減らすことができます。以下にニチコンのV2Hと日産リーフの組み合わせを例にした、V2Hの活用シーンを解説します。EVパワー・ステーションは、予め電力会社との契約アンペアを設定することで、家庭で使われている消費電力をリアルタイムにモニターし、日産リーフに充電可能な電力量を自動的に制御します。この機能により契約電力の範囲内での最適な充電が可能です。

余剰電力やと深夜電力の活用で電気代料金を削減

電気自動車とV2Hのあるご家庭の中で時間帯別プランに加入しているご家庭は、夜間の安い電力を活用することで、電気料金負担の軽減を目指せます。時間帯別プランは、特定の時間帯のみ電力量料金を安くしてもらえるプランで、主に夜間帯の料金が安くなっています。そのため、夜間にV2Hで電気自動車の充電を行えば、日中の充電と比較して電気料金を軽減できます。より大幅な電気料金削減効果を目指すなら、太陽光発電との併用がおすすめです。出力10kW未満の住宅用太陽光発電は、自宅の屋根やカーポートなどに設置可能な再生可能エネルギー設備です。FIT制度を利用すれば、自家消費したのちに余った電力を固定単価で売電できます。また、自家消費すればするほど、電力会社から供給される電力を使用せずに過ごせるため、電気料金の削減効果を得られます。では、太陽光発電由来の電力をV2H経由で給電すると、どのようなメリットを得られるでしょうか。住宅用太陽光発電で発電した電気を全て使いきれなかった場合、売電もしくはV2H経由で電気自動車へ充電することが可能になります。また、発電できない夜間や消費電力の多い時間帯は、電気自動車に貯めておいた電力をV2H経由で自家消費できるため、太陽光発電のデメリットをカバーしながら効率的に電気料金を削減することが可能です。

ガソリン車と比較して毎月の家計負担を抑えやすい

電気自動車を使い始めると、ガソリン代はかからないため、ガソリン価格の高騰している2023年時点において大きなメリットといえます。りません。ただし、充電によって電気料金がかかります。以下に、自動車の走行距離を年間1万kmで考えた場合にいくら電気料金が増えるのか紹介します。

1.電気自動車の走行距離1kWhにつき6km 

2.電力量料金単価を60円/kWhと仮定

3.年間の電気料金負担は約5万円程度増加

 一方、ガソリン車で年間1万km走行する場合、ガソリン代は年間約113,000円 になります。ガソリン価格1Lあたり80円台もしくは、電気料金の高騰といった事態にならない場合は、電気自動車の方が経済的メリットのある車両と言えます。 このように電気自動車を導入するだけでも経済的メリットはあるのですが、V2H+太陽光発電を導入すると、さらに電気代を抑えられます。

太陽光発電とV2Hを連携させた場合、電気自動車からV2Hおよび太陽光発電の電気を自家消費することが可能です。どちらか一方ではなく、各設備を同時に使用できるのは、V2Hの大きなメリットです。(※系統連系型の場合)また、 日中に電気自動車を自宅に置いていてなおかつ時間帯別プランに加入している場合、夜間の安い電力で蓄えた電力を充電および自家消費できます。さらに太陽光発電で発電した電気を電気自動車の充電に使用すれば、充電にかかる電気料金を0円にできます。

 電気自動車とガソリン車との費用対効果をシミュレーションすると、下記のようになります。

 ※ 一ヶ月1,000km走行した場合の費用を比較

 【 ガソリン車のガソリン代 】

 ・燃費:15km/リットル

 ・ガソリン代:170円/リットル

 ・1,000kmのガソリン代:11,333円

 = 1,000km ÷ 15km/リットル × 170円/リットル

【 電気自動車の充電費用 】

 ・電費:6km/kWh

 ・電気代:42.80円/kWh(昼間)・ 31.84円/kwh(深夜電力)※2023年67月1日以降の東京電力EP「夜トク8」電力量料金

 ・1,000kmの充電費用:7,180円(昼間)・ 5,306円(深夜電力)

 = 1,000km ÷ 6km/kWh × 31.84~42.80円/kWh

【 太陽光発電の充電費用 】

 ・燃費:6km/kWh

 ・電気代:0円/kWh(自家消費)

 ・1,000kmの充電費用:0円

 = 発電電力 –(1,000km ÷ 6km/kWh × 0円/kWh)

 太陽光発電の「発電電力を使って電気自動車に充電できる」ので充電費用はかかりません。

◆ 10万km走行した場合の費用

 ガソリン車:約113万円電気自動車:35万~55万円太陽光発電:0円

 費用対効果については、太陽光発電システムとV2Hの導入費用次第ですが、自宅の電気料金を大幅に節約したり売電収入を得たりできるため、経済的なメリットはさらに高まります。

2022年から起こっている急激な物価高や燃料費の高騰、光熱費の値上げは、多くの家庭に大きな影響を与えています。節約や節電だけでは負担を抑えきれないため、V2Hや太陽光発電による創エネ・省エネを目指してみてはいかがでしょうか。

災害時に非常用電源として活用可能

台風や落雷、地震などといった災害で長期停電した場合、電気自動車に蓄えた電気をV2Hで自家消費することが可能です。電気自動車のバッテリーは車種によって変わるものの、約10kWh~60kWhと一般的な家庭用蓄電池に比べて大容量なタイプも数多くあります。家庭用蓄電池では長期停電に対応できないものの、電気自動車+V2Hもしくは家庭用蓄電池を併用すれば、1週間以上の停電時にも電気を使用しながら避難生活を送れます。※家庭用蓄電池は消防法により17.76kWhまでに規制されていますが、電気自動車にはその規制が適用されません。ただし、V2Hと電気自動車のみ設置している場合、あらかじめ車に貯めておいた電気しか利用することができません。容量60kWhの電気自動車なら、複数の家電製品を利用しても最大で5日程度です。1週間を超える長期停電に備えたい場合は、電気自動車+V2H+住宅用太陽光発電の併用がおすすめです。住宅用太陽光発電には自立運転モードがあるので、停電時に同モードへ切り替えれば発電を継続できます。また、日中に発電した電気のうち余った電気をV2H経由で電気自動車へ充電しておけば、停電中でも夜間に照明やスマホの充電、IHクッキングヒーターなどを利用することが可能です。また、電気自動車は移動手段としても役立つので、太陽光発電の電気で充電しておけば、避難しなければいけない状況でも迅速に移動できます。小さなお子様や体の不自由なご家族がいる家庭の場合、長期停電は命に係わる可能性もあります。V2H+電気自動車+住宅用太陽光発電で停電時でも、電気のある生活を送れます。

環境に配慮した生活を始められる

気候変動問題への関心が高い方にとってV2H+電気自動車は、メリットの多い設備です。温室効果ガスの二酸化炭素は、気候変動および温暖化の原因とされています。そのため、日本政府では、2050年のカーボンニュートラル(二酸化炭素の排出量実質0)目標を掲げ、さまざまな政策を進めています。このように二酸化炭素の排出量削減は、私たちの生活にとっても重要な課題です。 電気自動車およびV2Hは電気で稼働するため、化石燃料不使用です。また、住宅用太陽光発電は、二酸化炭素を排出せずに発電できます。 持続可能な社会や脱炭素社会に関心を持っている方は、この機会にV2Hや電気自動車、住宅用太陽光発電について検討してみてはいかがでしょうか。

 V2Hに対応した電気自動車の車種

ここからは、V2Hに対応した主要な電気自動車のメーカーと車種についてご紹介していきます。

日産のV2H対応車種

ここでは、日産のV2Hに対応した電気自動車をご紹介していきます。 日産のV2Hに対応した電気自動車には、「リーフ」と「サクラ」「アリア」があります。

 日産「リーフ」の総電力量は40kWhと60kWhの2種類

日産のV2H対応の電気自動車「リーフ」シリーズでは、総電力量(電池容量)「40kWh」と「60kWh」の2種類が販売されています。日産「リーフ」の車名と価格、総電力量(電池容量)、一充電走行距離(WLTCモード)は以下の通りです。(WLTCモードとは、市街地、郊外、高速度の各走行モードを、それぞれの平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モードのことを指します。)

日産リーフX:定価4,081,000円(税込)/総電力量40kWh/一充電走行距離322km日産リーフG:定価4,448,400円(税込)/総電力量40kWh/一充電走行距離322km日産リーフX(Vセレクション):定価4,318,600円(税込)/総電力量40kWh/一充電走行距離322km

NISMO:定価4,642,000円(税込)/総電力量40kWh/一充電走行距離281 km

AUTECH:定価4,444,000円(税込)/総電力量40kWh/一充電走行距離314 km

日産リーフe+ X:定価5,253,600円(税込)/総電力量60kWh/一充電走行距離450km日産リーフe+ G:定価5,834,400円(税込)/総電力量60kWh/一充電走行距離450km

e+ AUTECH:定価5,616,600円 (税込)/総電力量40kWh/一充電走行距離443 km

日産「サクラ」

 リーフの半分の20kWhバッテリーを備えた、日常使い用の電気自動車です。バッテリー容量は20kWhと比較的コンパクトですが、その分価格も抑えられています。費用を抑えながら電気自動車へ乗り換えたい方などには、メリットの多い車種です。

 サクラX:定価2,548,700円(税込)/総電力量20kWh/一充電走行距離180km(WLTCモード)

サクラG:定価3,040,400円(税込)/総電力量20kWh/一充電走行距離180km( WLTCモード)

 ※詳細な価格等は日産自動車のWEBサイト等をご覧ください。

 日産「アリア」

 リーフよりも大きなバッテリーを搭載したSUVモデルです。

 アリア:定価5,390,000円(税込)~/総電力量66kWh/一充電走行距離470km(WLTCモード)

 ※詳細な価格等は日産自動車のWEBサイト等をご覧ください。

三菱自動車のV2H対応車種

三菱自動車からは、V2Hに対応した電気自動車(EV)と、プラグインハイブリッド(PHEV)が販売されています。

 三菱自動車のV2H対応EV(電気自動車)

 三菱自動車のV2H対応EV(電気自動車)は以下の通りです。

 MINICAB-MiEV(2シーター):定価2,431,000円(税込)~/総電力量(電池容量)16kWh

MINICAB-MiEV(4シーター):定価2,453,000円(税込)~/総電力量(電池容量)16kWh

 ※価格は三菱自動車のWEBサイト等をご覧ください。

 三菱自動車のV2H対応PHEV(プラグインハイブリッド)

 アウトランダーPHEVとエクリプスクロスPHEVの二種類がラインナップされています。

 エクリプスクロス(PHEVモデル):定価3,863,200 円(税込)~/総電力量(電池容量)13.8kWh

アウトランダーPHEV:定価4,841,100 円(税込)~/総電力量(電池容量)20kWh

 ※価格は三菱自動車のWEBサイト等をご覧ください。

トヨタのV2H対応車種

トヨタからは、V2Hに対応したプラグインハイブリッド(PHEV)として、新型の「プリウスPHEV」が2023年3月より販売されています。

 なお、V2Hに対応しているのは、19年5月改良版以降の「プリウスPHV」のみとなります。(放電不可、充電のみ)また、購入時に、車両メーカーオプションの「急速充電インレット(外部給電機能付き)」を注文する必要があります。

 V2Hに対応したトヨタの「プリウスPHV」

V2Hに対応したトヨタ「プリウスPHEV Zグレード」の、車名と価格、総電力量(電池容量)、EV走行距離(WLTCモード)は以下の通りです。(WLTCモードとは、市街地、郊外、高速度の各走行モードを、それぞれの平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モードのことを指します。)

プリウスPHEV(Zグレード):定価3,200,000~4,600,000円/総電力量13.6kWh/EV走行距離87km

リース専用車「bZ4X」

リース専用車としてのラインナップですが、新発売の「bZ4X」はトヨタ初の本格EV車です。

 bZ4X:総電力量71.4kWh/一充電走行距離FWD:559km 4WD:540(WLTCモード)

 ※詳細な価格等はトヨタ自動車のWEBサイト等をご覧ください。

 ※2023年9月15日時点での情報です。

ホンダの対応車種

ホンダ(本田技研工業株式会社)からは、V2Hに対応した電気自動車(EV)として、「Honda e Advance」が販売されています。

 V2Hに対応したホンダの「Honda e」

 それぞれの車名と価格、総電力量(電池容量)、一充電走行距離(WLTCモード)は以下の通りです。(WLTCモードとは、市街地、郊外、高速度の各走行モードを、それぞれの平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モードのことを指します。)

 Honda e Advance:定価4,950,000円/総電力量35.5kWh/一充電走行距離259km

マツダの対応車種

マツダからはSUVタイプで2車種のラインナップがあります。

 マツダMX-30 EV MODEL

 MX-30 EV MODEL:定価4,510,000円~/総電力量35.5kWh/一充電走行距離256km(WLTCモード)(上位グレードにEV Basic Set、EV Highest Set)

※詳細な価格等はマツダのWEBサイト等をご覧ください。

 マツダCX-60(PHEV)

 CX-60(PHEV):定価6,099,500円~

※詳細な価格等はマツダのWEBサイト等をご覧ください。

スバルの対応車種

スバルからも待望のEVが発売されています。トヨタとプラットフォームを共同開発しており、トヨタbZ4Xとの共通部品が多く採用されています。

 スバル「ソルテラ」

 ソルテラ:定価5,940,000円~/総電力量71.4kWh/一充電走行距離567km(WLTCモード)

 ※詳細な価格等はスバルのWEBサイト等をご覧ください。

V2H対応できる外車はある?テスラは?

ここ最近になって、外国メーカーも日本市場向けにV2H対応EV車を続々と投入しています。

メルセデスベンツ(ドイツ)、ヒョンデ(韓国)、BYD(中国)などです。ちなみに電気自動車として有名な「テスラ(米国)」は、現在のところV2Hは未対応です。

 V2Hは日本独自のシステムおよび機能なので、海外製の中にはV2H非対応のケースもあります。そのため、V2Hの活用を前提にする場合は、国産の電気自動車やPHEVなどから比較検討するのがおすすめです。

 V2Hの注意点とデメリット

さまざまな特徴やメリットのあるV2Hですが、デメリットや注意すべきポイントもあります。ここからは、V2Hの注意点やデメリットについてわかりやすく解説していきます。

対応車種が決まっている

前段でも解説したようにV2H対応車種は、限定されています。そのため、これからEV車やPHEV車などの購入を検討する方は、まずV2H対応車種かどうか確認する必要があります。なお、弊社で特に人気の高いV2Hスタンドに関して、下記記事より対応可能な車種をまとめています。ご自身のEV車が対応可能か、今後購入予定の車が対応しているか確認してみてください。

V2Hのコストパフォーマンスは使用環境によって変わる

電気自動車とV2Hのみ導入する場合、積極的に自家消費すれば家庭で消費している電力の多くをカバーできますし、電気料金の削減効果につながります。ただし、電気自動車を自宅に置いていない場合は、電気料金の削減効果を得られません。V2Hには電気を貯める機能がないため、電気自動車を自宅に置いていなければ蓄電池として使用できません。特に電気自動車を通勤に使用する方や日中に電気自動車をよく使用する方などは、V2Hだけでなく住宅用太陽光発電と家庭用蓄電池の導入、トライブリッド型蓄電システムを導入するのが大切です。太陽光発電があれば、発電した電気を自家消費に回せます。また、家庭用蓄電池には充放電機能があるので、太陽光発電や電気自動車の電気を貯めたり任意のタイミングに自家消費したりできます。トライブリッド型蓄電システムは、太陽光発電と家庭用蓄電池、V2Hを1台で制御できるため、効率的に電力を活用することが可能です。

バッテリーは年々劣化してゆく

電気自動車のバッテリーには、寿命の問題もあります。正確には寿命ではなく交換目安の年数となりますが、メーカーによって保証内容は異なります。一般的な保証は5年もしくは10万kmという内容で、EVメーカーのテスラなどは「8年の走行無制限」の保証付きです。また、BMWも「8年または10万kmでバッテリーの交換が必要な場合は無償で対応」といった保証をうたっています。他にも日産のリーフなら有償(65万円から)で新品にバッテリー交換をおこなうプログラムも開始しました。通勤や旅行などで電気自動車を利用する方や長期保証のある蓄電設備を求めている方は、注意の必要なポイントと言えます。また、蓄電機能を重視する場合は、家庭用蓄電池から比較検討するのがおすすめです。家庭用蓄電池には10年~15年の保証があるので、電気自動車と比較して保証期間の長いサービスです。また、総サイクル数という目安もあるため、購入前に交換時期の目安について確認できるようになっています。

瞬間的な停電が起こることがある

V2Hの仕様によっては、電気自動車から給電している状況で電力会社からの電気を使用できないケースもあります。つまり、電気自動車と電力会社から供給されている電気を同時使用できないため、瞬間的な停電リスクが生じます。具体的には、住宅内で使用している電力量がEV車からの給電量を上回ると給電が停止します。給電停止後は、電力会社から電気が供給されるので、長期停電にはつながりません。ただし、供給される電気が切り替わる際、瞬間的な停電につながり、一部の機器に影響を与えます。特に電気自動車の電気で積極的に自家消費している場合は、消費電力量や電気自動車の残量に注意する必要があります。中でもテレワークでパソコンを使用している方は、突然の瞬停でデータ消失や破損につながるため、注意が必要です。瞬停対策としては、UPS(無停電電源装置)を活用することでデータ損失などのリスクに備えられます。(UPS:瞬停や停電の際、UPSに貯められた電気で瞬時に電力供給を行う。)

V2Hを選ぶ際のポイント

V2Hを検討する際は、選び方に関するポイントおよび注意点について把握しておく必要があります。続いては、V2Hを選ぶ際のポイントについてわかりやすく解説していきます。

価格と予算のバランス

V2Hおよび施工販売店を検討する際は、本体価格と施工費用を確認しておきましょう。V2Hの本体価格は、メーカーおよび製品によって30万円台~100万円台と幅広い傾向です。そこで製品を選ぶ時は、まず予算の範囲内で負担できるのか計算した上で、検討しましょう。また、設置工事にかかる費用は、施工販売店と設置場所の環境によっても変わります。そのため、施工販売店を選ぶ際は、相見積もりを行ったり項目ごとの費用を丁寧に記載したりしている販売店を候補に入れるのが大切です。相見積もりを行えば、V2Hの平均的な施工費用を算出できますし、どこが安いのかわかります。見積もり内容が丁寧に記載されているケースなら、どの作業や部材調達にいくらかかるのか一目で把握できるため、信頼できるポイントの1つです。

サイズ

V2Hを選ぶ際は、サイズと設置予定場所のスペースに注意が必要です。万が一、自宅の駐車場に設置スペースがなければ、V2Hを設置できませんし、設置できたとしても自動車の駐車時にぶつけてしまうリスクもあります。また、V2Hによって充電ケーブルの長さが異なるので、製品の種類と設置場所を間違えてしまうと充電しにくくなってしまいます。そのため、V2Hの比較検討時は、現地調査を丁寧に行ってもらえる施工販売店へ相談し、設置可能かどうか判断してもらい、その後駐車場のスペースに合った製品を提案してもらいましょう。

連係方式

V2Hを選ぶ際は、連係方式を把握した上で検討するのが大切です。V2Hには、非系統連係と系統連系の2種類にわかれています。

項目

特徴

非系統連系

・電気自動車からV2H経由で自宅へ給電している時は、電力会社からの電気や太陽光発電から発電された電気を家庭内で使用できない

・電気の供給方法は1種類のみに限定される

系統連係

・電気自動車からV2H経由で自宅へ給電している時も、電力会社から流れている電気や太陽光発電から発電された電気を使用できる

・複数の給電を同時に稼働できる

非系統連系型は、太陽光発電で発電した電気を自家消費しながらV2H経由で自家消費できません。そのため、電気料金削減効果は限定される可能性があります。また、電気自動車+V2Hで自家消費もしくは電力会社からの給電に切り替わる際、瞬停してしまうのも注意すべきポイントです。瞬停とは瞬間的な停電のことで、照明が一瞬切れたり電子機器の電源が落ちたりしてしまいます。一方、系統連系型は、電力会社から流れてくる電気を使用しながら電気自動車+V2Hで自家消費できますし、太陽光発電も併用することが可能です。使いやすさや瞬停による電子機器への負担を考慮すると、系統連系型の方がおすすめです。

停電時の運転方式

V2Hには、停電時の運転方式に種類があります。特定負荷型のV2Hを導入した場合は、設置前に給電先の場所を指定しておく必要があります。停電が起きた際は、V2Hと接続した部屋や住宅設備でのみ電気自動車の電気を使用できるようになります。一方、全負荷型は、あらかじめ全部屋のコンセントや住宅設備と接続しておくタイプなので、停電時発生時にどのコンセントや住宅設備から電気を使用することが可能です。停電時に必要最低限の電気を使用し、なるべく電気自動車に貯めておいた電気を消費しないよう気を付けたい場合は、特定負荷型の方が合っているといえます。一方、オール電化住宅に住んでいる方や停電時でもさまざまな部屋から電気を使用したい方は、全負荷型の方が合っています。

太陽光発電や蓄電池を導入する際は互換性を確認する

V2H単体だけでなく住宅用太陽光発電や家庭用蓄電池の導入も検討している場合は、各製品の互換性を施工販売店に確認してもらったり、トライブリッドパワコンを購入したりしてみるのがおすすめです。トライブリッドパワコンとは、1台のパワーコンディショナで太陽光発電と蓄電池、V2Hを制御し、効率的な自家消費および電力供給を行ってもらえる設備のことです。特に3種類の住宅設備を導入するご家庭にはメリットが多く、電気料金削減効果という点でも注目の設備といえます。

まとめ

V2H+EVは、家庭用蓄電池と同様に生活をより豊かにしてくれる住宅設備の1つです。電気自動車に貯めた電気を直流へ変換しながら自宅へ給電できますし、太陽光発電や家庭用蓄電などの電気を電気自動車へ充電することも可能です。また、太陽光発電や家庭用蓄電池と併用すれば、効率よく電気料金を削減できるようになります。電気自動車をセカンドカーとして利用している方や車の利用頻度が低い方などは、今回の記事を参考にしながらV2Hを比較検討してみてはいかがでしょうか。

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